※関係者以外閲覧禁止:3月の金利上昇局面における顧客対応方針の統一について
木村:「社長、現在商談中のA様(30代・年収450万)ですが、変動金利のフルローンで4,000万円、事前審査通せそうです。他社さんも『今がラストチャンス』と押しているみたいなので、うちもこのまま4月の解禁物件とセットで契約まで持っていっていいですよね?」
社長:「……木村、そのAさんの10年後、ちゃんとシミュレーションしてみたか?」
木村:「えっ、10年後ですか? 銀行の審査が通るんだから、返済比率的には問題ないはずですけど……。」
社長:「今の金利上昇を甘く見るなよ。2026年に入って政策金利は0.75%まで来た。変動金利の『5年・125%ルール』を、Aさんは正しく理解してるか?」
木村:「一応、説明はしました。5年間は支払額が変わらないから安心だって……。」
社長:「それが一番危ないんだよ。支払額が変わらなくても、金利が上がれば中身は利息ばっかりになる。元金が全然減らない『リボ払い』と同じ状態だ。10年後に家を売ろうとした時、借金が予想以上に残っていて身動きが取れなくなる。そんなリスクを負わせてまで、無理に4,000万のローンを組ませるのがうちの仕事か?」
木村:「……でも、正直に『危ない』なんて言ったら、予算を下げられるか、もっと甘いことを言う他社に流されちゃいますよ。売上も落ちますし。」
社長:「目先の数字に目がくらむな。俺たちが預かっているのは、その家族の35年間の人生だ。いいか、Aさんにはこう伝えろ。
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4,000万のフルローンはリスクが高すぎる。
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建物に金をかけすぎるんじゃなく、江陽みたいな『将来も価値が落ちない場所』にこだわって、借入額を3,000万前後に抑える。
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浮いた予算はバッファ(ゆとり)として残し、金利上昇に備える。
これが、今の時代にプロが提案すべき『勝ち逃げ』のプランだ。」
木村:「……わかりました。正直、自分もどこかで罪悪感があったかもしれません。もう一度、Aさんと予算の組み直しから話し合ってみます。」
社長:「それでいい。10年後にAさんから『あの時、止めてくれてありがとう』って言われるような仕事をしよう。それが結局、一番長く商売を続けるコツだからな。」














